ここは抜け殻です

次の場所での再会を願って

明日はきっと

変わらない私を明日に運ぶために 次にゆくために 今日とこの場所に さよならを

君に夜明けを

ずっと夜にぷかぷかと 漂うように窒息していく君に どうか空気を 光を 立ち上がる勇気を そんな、夜明けを

終わるための準備をする

10年の時が過ぎたのを口実にあの時の私が鮮やかであり続けるために閉じた箱にしよう

自分の居場所が分からなくなるような旅だった

物語は夜に

暗さを探している あかるいのは疲れてしまう

夜を知り、夜明けをいくつ見られるだろうか

君が誰かを請う瞳がすきで その瞳で僕を見ることはなくとも

他力本願に自分が最も楽しくなるような場所を作る それだけを目指してもいい

君にもらった夜明けの 両手に収まりそうなささやかな光を 追いかけるような目覚め

すき とか きらい を探さないで ただ居心地のよい場所をそのまま受け入れて

緋夏

夏を失った気分だ 夕暮れになりそこなった曇り空 セピアに街を染めて

やさしさの背丈を合わせられる人になりたい

ネガティブな方向に自分を説明してしまわないこと

たとえば君が逃げようとしたときに、僕は 追いかける力は 引きとめる力は あるのだろうか

夏の予感だけがやさしい

果たされたことなんてなかったのにいつもこれからの夏はきらきらの約束ばかりで

ありのままで愛されるなんて思わない 良く在ろうとする姿勢を愛したい

関係性には有効期限があるってことが解りつつある

忘れられたいと願うひともいることを忘れないようにしよう

一緒に楽しくなるのには不器用なんだけど 君がつらいとき、シンクロするみたいに解る

春を繰り返したら何かが始まる気がして

視界をひらひらと横切る春のひかり

あたたかさに隠されたするどい冷たさに刺されて、

大切にしたいものが多すぎて もうなにも掴めない

心地よいあたたかさに梅がほどけて舞ってしまう

ポップコーンが食べたいがために映画館にゆきたい

連続した人格であることについて考える

また今度、の今度は来ないし いつかやりたい、のいつかも来ない 死ぬまでの膨大な時間は日常に食いつぶされて 卒業も変革もない今が延々と続く

今年が一番たのしかった、って思えるために どうしたらいいかを考える。 来年の、目標にする。