2010-01-01から1年間の記事一覧

空を穿つような月

一人で泣いて欲しくない 優しいあなたは、悲しみを隠すけれどそばにいることで優しさを返したいと思うのです。

一人で泣くよりはよっぽどいい 増えた泪で悲しみを流そうよ

こんなにも明瞭に当たり前に再生される光景は 思うより早く変わっていて、 それはいつの日かまったく変わった姿になるのだろう 今だって、きっと。すでに 私はそれを思うだけ ここには海さえもない

眠たくなんかないけれど疲労に飲み込まれる身体は重くなって 意識の糸を切る あぁどうせ 悪夢の夜なのに

青空と高架線

日常を覆う電線の網 飛ぼうとする僕を阻むから ぶら下がって綱渡り 誰より青空に近い場所で 飛んでいるように見えたらいいな

綺麗ね 意味に耳を塞いだままに

見つけてくれるって、安心してるから 少し怖い道も一人で歩ける

ビルの隙間に流れる雲が近い その速い流れに押し流される日常

そんなに綺麗な感情、持ち合わせてない

嘘ばかりを生産し続ける作業 黙ることじゃなく避けたいんだけど

会いたいと思うよりも 離れたくない

目標にどんどん近付いている 手を伸ばせば届いてしまいそうに近い まやかしに喰われないように 目を凝らす

言葉、とか数えてない数だとか、 記号の類い 人間関係のバランス感覚 見えないものの感覚を 無意識的に、意のままにはたらかせる そのことに疑いをもってみたりしてみる

丁寧な逢瀬

待つのは嫌いじゃない 雑踏の中を、期待しながら見つめて 君のことだけ考える 待ち合わせの時間

さようならだけを言い続けて 振ったその手を 最後に掴む君を思う

傘はもたないことにした。 涙が流れないのは 枯れたからではなく満たされていないからだ 涙雨が閃光とともに落ちる 濡れてうつむく僕は悦んでわらう

驟雨の高鳴りに気付かされて 虹を探す 曇り空に、太陽を求む

僕の育ったまちはきっと少しずつ変わって 面影だけを残すのだろう その前に、 僕を作ったさまざまなひかりを 写真にしたいと思うのです

あの時泣けなかったことを僕はきっと後悔するんだろう

あなたはきっと覚えていないでしょうね あなたはきっと忘れてしまうでしょう それでもいい思い出さなくても残る何かに掛けたい

甘いから とけだして 足りないところを埋めてゆく

人との関係性は驚くほどに変化してゆくもの。 心地よい関係のままに保つための網羅的な戦略

行動は拡散へ 思考は収束へ 今為すために必要なこと

愛されていることを疑わずに生きてきた。 きっとなにより幸せなことだ。 あなたといるなら、これからも。

心は身体を離れようと軽くなってゆき 身体は何故かおもくなってゆく

傷付けるのを恐れるのはもうやめた いいかげんみんな大人なんだし 切りつけるくらいの気持ちで関わらなきゃ 私なんてすぐに忘れてしまうでしょう?

私は誰に会うのだろう。 まだ見ぬ君を、考えている

雨に抱かれて泣く夜に 温度を奪われてくる君を ただ抱きしめて温度を与えることが 優しさであれば簡単なのに。 すべての問題を一緒に溶かす、優しい温度を。

火にダイヤモンドを投げ込むような 失うことによる美しさを求めることだとか奪われてしまうものを愛することを 虚しいことだと人は嗤うでしょう そこにある充実に、名前は与えられてなくて だから無垢なままに、美しくて 私は酔いしれてしまうのです